MONTHLY FEATURES 今月の特集

私の一日を爽やかに締めて!今夜は夏ワインで

私の一日を爽やかに締めて!今夜は夏ワインで

ワインと言えば秋?いやいや、今飲むべきはだんぜん夏!
グラスを傾けてキンキンに冷やしたワインをキュッと飲めば、暑さに火照った頬が夏夜に美しく映えて…。
さあ、今月はめくるめく夏ワインの世界へご案内!

あえて夏にワインを飲むべき理由

ワイングラスの中で揺れるロックアイス、しゅわしゅわと弾ける細かな泡、ぐびぐびと飲めるワインと言ったら…どうだ、のどが鳴るだろう! ワインをそんなに冷やすなんて、氷や炭酸で割るなんて邪道? そんな寂しいこと言わないで。気持ちよく飲める理由がそこにはちゃんとあるのだから。
まず、プリン体たっぷりのビールよりよほど健康的に飲めるということ。炭酸で割った冷たい赤ワインなら、汗をかきながら食べる焼肉や焼とりとも相性抜群。赤ワインに含まれるレスベラトロールという成分が脂肪の燃焼を助けてくれるから、メタボ対策にはうってつけだ。
また、夏場の熱中症が問題となっている昨今、体内の水分を奪うアルコールはなかなかの大敵である。ワインを氷や炭酸で割れば、アルコール度数がぐっと下がる。比較的安全に飲むことができるのだ。 さらに言えば、よく冷やして飲むことを推奨されるワインは、手頃な値段であることが多い。木樽を使って熟成された高価なワインは、冷やし過ぎると樽の香りを楽しめなくなってしまうが、リーズナブルなワインはそんなことをあまり気にせず、しっかり冷やすことができる。
健康的かつ安く飲める。こんなにいいことはないだろう! さあ、肩肘張らずに気取らずに、美味しい夏ワインを楽しもうではないか。

今年の夏は赤ワインを冷やして

「なに、赤ワインを冷やす?」と引っかかった人もいるかもしれない。そう、今回特におすすめしたいのは赤ワインだ。10度以下に冷やして飲む白ワインに対して、10度以上の常温が最適とされる赤ワイン。だが、[自然派ワイン&ワインスクール TOHAN]の店主でソムリエの石橋 朋和さんによると、最近〝冷やして飲む赤〟が流行しつつあるらしい。 「夏ワインに赤はすごくいい。白やスパークリングも勿論美味しいけれど、渋味が少なく果実味があって甘味を感じられる赤ワインは、冷やして飲むと美味しいですね。氷や炭酸で割っても旨味が残るタイプです。渋味が強いワインは、冷やすとより渋味が立つから避けましょう」
品種でいうと、例えばフランスのボージョレヌーボーに使われるガメイ。味も濃く旨味も濃く果実味もあるから、冷やすとやめられなくなるほどに美味しいという。同じくフランス・ブルゴーニュのピノ・ノワールや、南フランス・ラングドックのグルナッシュなどもおすすめだ。
赤ワインは見た目もいい。氷と炭酸水を入れると、赤が美しく透けてますます映える。レモンやオレンジといったフルーツ、ハーブを添えるのもいいだろう。いつまでもすーはーすーはーしたくなるアロマのような極上の香りをぜひ堪能してほしい。


これぞ、オトナのたしなみ 今さら聞けないワインのいろは

FAQ1

ワイン好きなら最低限持っておきたいグラス

  • A

    シャンパン型

    ボウルに少し膨らみがあり、背の高い形状。スパークリングワインの泡がのぼっていく様子を目で楽しめる。

  • B

    シャルドネ型

    口径が広く、おおぶりな形状。特に樽で作られた本格的なシャルドネにぴったり。樽の香りを立ちのぼらせる。

  • C

    ソーヴィニヨン・
    ブラン型

    口のすぼまった、中程度の大きさ。すっきり爽やかなフレーバーの品種、ソーヴィニヨン・ブランにおすすめ。

  • D

    ブルゴーニュ型

    仏・ブルゴーニュ地方のボトルと同じ、口のすぼまった大ぶりな形状。同地の最高品種、ピノ・ノワールに最適。

  • E

    ボルドー型

    仏・ボルドー地方のボトルと同じ、口のすぼまりが緩やかで大ぶりな形状。カルベネ・ソーヴィニヨン、メルローに。

FAQ2

ワイングラスの持ち方

[ワイングラスの名称]
A … リム  B … ボウル  C … ステム  D … フット

ボウルを持つと指紋が目立ち、またワインの温度を上げてしまうので、ステムの中央部分を持つと上品かつ美味しく飲める。持ち方に決まりはないが、最もスマートにワインを楽しめるはずだ。もしグラスを重く感じるならば、ボウルの下部を軽くつかんでみることも。

FAQ3

ワインの開け方

失敗するのではと緊張するワインの開封は、コツを得れば簡単。詳しくは動画で紹介!

監修 自然派ワイン&ワインスクール TOHAN

石橋 朋和さん

監修 自然派ワイン&ワインスクール TOHAN

石橋 朋和さん

ドイツのワイナリーで3年の修行を積み、本物の味を知る。現在はソムリエとして[トウハン]を経営。ナチュラルで美味しいワインの提供に努めている。

ワインを学ぼう

  • 10/9 Start!

    ワインスクール初級コース

    1996年の開講以来、約2,000人の卒業生を輩出。ワインを飲むときに知っておきたい知識を、軽食を頂きながら楽しく学べる。

    日時/毎月第2水曜
    会費/10回 50,000円 ※別途グラス6脚代4,218円が必要
    定員/12名

  • cocomi 特典

    ワインスクール体験セミナー

    [トウハン]のワインスクールを体験できる60分のセミナー。通常5,000円のところ、「ココミを見た!」で半額に。

    日時/7月20日(土) 15:00~16:00
    会費/60分 2,500円 定員/12名

会場/TOHAN(久留米市東和町2-1)
 ☎ 0942-32-2239


ソムリエに会いに行く

洒落たレストランやバーに楚々と佇むソムリエ。
気後れする必要なんてないから、どんどん話しかけてみよう。

FILE 1

Seiichi Fukuda / Sommelier福田 聖一 さん

ソムリエ歴 10年

こだわらないことがこだわり

家では絶対に食べられない料理を提供することを旨とする福田さん。美味しいフランス料理には美味しいワインが必要だ。「その人と、その料理との“出会いもの”であるワインには定義がないから面白い」。同じ場所で作られていても、作り手の信念によって異なるというワイン。最大限に楽しむためなら飲み方にはこだわらない。そこに予期せぬ出会いがあるのだから。もちろん、氷や炭酸で割って楽しむ夏ワインにも前向きだ。

フランス酒場 LE PEU

☎ 0942-39-3549 [所]久留米市東町31-19 古田ビル2F・3F [営]17:30~24:30(OS24:00) ※金・土曜は翌1:00迄(OS24:30) [休]火曜

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Ryo Shiramizu / Sommelier白水 亮 さん

ソムリエ歴 16年

常に新しいワインを求めて

「ワインは嫌いでした。でも、第一印象が悪い人ほど深い付き合いになるでしょう?」なんてニヒルに笑う。食、調度品、お店の雰囲気までこだわり抜きながら、白水さんは常に一歩先ゆくワインを追い求めている。ストイックな姿を見せる一方で、彼はとても寛容だ。居酒屋の安い酒も否定しない。人と場所とで味わいは変わるという。そんな彼曰く、夏ワインにはキレのあるものを使うべし。お店で夏ならではの一杯を相談するのもアリだろう。

BAR Believe

☎ 0942-39-3549 [所]久留米市螢川町1-8 石崎ビル1F [営]20:00〜翌5:00 [休]不定

FILE 3

Shinken Ogata / Sommelier尾形 進賢 さん

ソムリエ歴 5年

ソムリエは日々勉強

ホテルマンの尾形さんがソムリエになったのは、勤務するホテルの料飲部門に配属されてから。「資格をとってからが本当のスタート。日々勉強です」。「水一杯から大切に」という上司の言葉を胸に研鑽を積む彼は、夏ワインとして長野の小布施ワインを勧めてくれた。1本をしっかり冷やし、コース料理の中で温度の上昇と共に変わりゆく香りと味わいを楽しめる。「発想は自由。お客様にワインの新たな魅力を発見してほしいです」。

ESPRIT JAPONESQUE!!~Salon & Bar~

☎ 080-9145-2869 [所]久留米市城南町18-30 エスプリ医大通り1F [営]18:00〜24:00(OS23:00) [休]日曜


日々晩酌におうちワイン

健康にも気を遣うなら飲むべきは自然派ワイン!

ナチュラル志向が世界的なトレンドとなっている昨今、ワインも〝自然派〟が主流に。これまでのワインは、ブドウの根が化学肥料から栄養を得ようと地表近くに広がっていた。その結果、雨水を多く取り込んだ水っぽくて甘くない実ができてしまい、人工的な酵母や酸化防止剤で調整されたワインが作られる。一方、養分を得るため地中深く根が伸びる自然派は、天然の酵母だけで美味しく仕上がるのだ。体に優しい上に、最近では手頃な値段で手に入る自然派ワイン。これなら、毎日もっと気軽にワインを嗜めるだろう。

  • A

    モンジレ ソーヴィニヨン

    1,980円

    柑橘系の香りに旨味たっぷりの爽やか系。可愛いラベルでジャケ買いする人も。

  • B

    龍馬タタキ

    1,240円

    脂ののった秋の戻り鰹を土佐伝統の「ワラ焼き」でタタキに。すっきり辛口の白と相性良し。

  • C

    阿蘇 あか牛ハンバーグ

    500円

    阿蘇の草原に放牧され、のびのび育った和牛のハンバーグを、自然派赤ワインと共にどうぞ。

  • D

    市田柿ミルフィーユ

    1,080円

    自然な甘さの干し柿×濃厚なバターの絶品おつまみは、やや甘口の白orロゼと合わせて。

  • 販売店/TOHAN(久留米市東和町2-1) ☎ 0942-32-2239


今夜はどれに身を委ねよう?夏ワインが買えるお店

  • アスコニエクセプショナル・リースリング

    1,501円

    [ヴァンドール百年屋]は、[ゆめタウン久留米]にあるワインと焼酎の専門店。こちらはワイン造りで最古の歴史を誇る、東ヨーロッパの小さな国・モルドヴァ共和国の白ワイン。熟した白桃にグレープフルーツの爽やかな香り、華やかな果実味が特徴だ。

    欧州で高評価の白ワイン キリッと冷やして

    ヴァンドール 百年屋  ☎ 0942-45-7122
    [所]久留米市新合川1-2-1 ゆめタウン久留米1F
    [営]10:00~22:00
    [休]年中無休

  • クレマン・ド・ブルゴーニュ・ブリュット・ロゼ N.V/アミオguy&fils

    スパークリング3,780円

    有名無名問わず、ワインの品揃えに力を入れる[青木酒店]は、ロゼ・スパークリングをチョイス。赤ワイン品種、ピノ・ノワールを使ったコクを感じる逸品で、泡が引き立てた旨味をストロベリーなどのアロマ、心地よい渋味と共に堪能しよう。

    リッチな泡立ちとスコールのような爽快感

    青木酒店  ☎ 0942-35-2233
    [所]久留米市西町1179-1
    [営]10:00~21:00
    [休]日曜

  • クリストフ パカレムーラン・ナ・ヴァン

    3,600円

    店主が厳選した自然派ワインを揃える[トウハン]。こちらのおすすめは、自然派ボジョレーの中でもトップ級の実力を持つ生産者によるガメイの赤ワイン。熟したベリー系の果実味が詰まった滑らかなコクは、氷割りでも炭酸割りでも◎。

    コクがある赤 氷の鳴る音と共に

    自然派ワイン&ワインスクール TOHAN  ☎ 0942-32-2239
    [所]久留米市東和町2-1
    [営]平日 12:00~20:00 土日祝日 11:00~19:00
    [休]火曜

  • 勝沼 アルガーノ ヴェント

    1,755円

    よく冷やした日本の白でしっぽり晩酌はいかが? 日本ソムリエ協会認定のワインアドバイザーが常駐する[IZUMIYA]が選んだのは日本固有の品種、甲州の白ワイン。繊細な味わいが生ものや煮物、焼き魚などの和食を引き立てる。

    見た目も涼やかに 日本の上品白

    IZUMIYA 本社ショップ  ☎ 0942-32-7813
    [所]久留米市六ツ門町6-38
    [営]10:00~19:00 ※日曜・祝日は18:00迄
    [休]なし