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〝日本で最も美しい村〟東峰村で癒し旅

〝日本で最も美しい村〟東峰村で癒し旅

〝日本で最も美しい村〟のひとつ、朝倉郡東峰村。
久留米市内から車で1時間ちょっとで着くそこには豊かな自然だけでなく、村の暮らしと伝統的なものづくりが創り出す風景が広がる。
忙しい日常に疲れたら、フラッと心を満たしに訪れたい場所。
ゆるりと時間が流れる東峰村へ、オトナの休息に出かけよう。

新旧が溶けあう情緒豊かな地

朝倉郡の東端に位置する山あいの村・東峰村は、平成17年に小石原焼など焼物の里として知られる小石原村と、棚田が美しい宝珠山村が合併して生まれた。山紫水明の風景だけでなく、この地域ならではの伝統的なものづくりや文化が脈々と受け継がれている。
そんな東峰村も、平成29年7月の九州北部豪雨では家屋や倒木が多く流され、交通網の寸断により一時は孤立状態になるなど、大きな被害を受けた。あれから丸4年。村は未だ復興の途にあるものの、被災後に始まった様々な新しい取り組みも動き出している。継承と変化、古きと新しきがうまく混ざり合う東峰村には、オトナが日常から離れてパワーチャージできる魅力が満載なのだ。

美しき棚田で過ごす特別な古民家ヴィラ

宝珠山エリアの見どころといえば、約400年前から引き継がれ、日本の棚田百選にも選定された景勝[竹棚田]。山の緩やかな傾斜に沿う無数の石段と田んぼは、数百年間変わらない人の営みを映し出す、美しき里山の情景。素朴ながら豊かな生命力にあふれ、季節ごとに、また時刻ごとに違う表情で、人の気持ちを解きほぐしてくれる。
この風景の中に佇む[あんたげ]は築130年以上の古民家を改装した、1日1組限定の古民家ヴィラだ。眼下に広がる棚田や吹き抜ける風に包まれて大切な人と共に寛げば、何とも言えない贅沢なひとときに。また、同じエリアの[岩屋キャンプ場]にはオートキャンプ場やコテージもあり、思い思いのスタイルでの宿泊が可能。東峰村のゆったりと流れる時間の中で、特別な休日を過ごしてみては。

泊まる

美しい棚田の中で過ごす、特別なひととき

古民家ヴィラ あんたげ

古民家の柱や梁をそのまま再利用した、モダンな邸宅として令和2年にオープン。一歩踏み入れればスタイリッシュなインテリアが迎えてくれる。機能的なキッチンには小石原で人気の窯元[翁明窯元]の器が取り揃えられており、八女産の石で造られた岩風呂やホテル仕様の寝室を完備。家族やグループで貸し切って、誰にも気兼ねなく長閑な風景を独り占めしたい。
基本料金 33,000円+大人1名につき5,500円、小学生1名につき2,750円
※未就学児は無料/定員8名 ※別途福岡県宿泊税 1泊 200円/名

星空オートキャンプ・森のコテージ

[岩屋キャンプ場]では自由にテントで過ごすオートキャンプや、木のぬくもりが感じられるコテージの利用も可能。天気次第では満点の星空や、5月中旬~6月下旬なら乱舞するホタル、秋には見事な紅葉のグラデーションなど、素晴らしい景色が眺められるかも。しばしコンビニやテレビと距離を置いて、不便さを楽しんで。
フリーサイト 1名 550円+1張 1,100円~ コテージ 1泊 16,500円~
※別途福岡県宿泊税 1泊 200円/名

令和元年に改修されたコテージは、冷暖房やWi-Fi完備で快適。女子会にも◎

岩屋キャンプ場(あんたげ・星空オートキャンプ・森のコテージ) 
☎ 0946-23-8423(管理棟すてら) [所] 朝倉郡東峰村宝珠山4171 [受] 12:00~17:00 [休] 不定 [P] 有

アクアクレタ小石原

今年4月にオープンした[アクアクレタ小石原]の建物は、10年前に廃校となった小石原小学校の校舎だ。教室や流し台など小学校としての面影を残しながら、給食室はレストランへ、職員室はシェアワークスぺースへ改装。2階部分では宿泊することもできる。様々な体験プログラムも行われていて、人が集い、学ぶ新たな場となっている。
☎ 0120-311-122 [所] 朝倉郡東峰村小石原868-1 [営] 受付/9:00~17:00※日曜、祝日除く [P] 有

体験する

いつかやってみたかった、をぜひ東峰村で

子どもから大人まで楽しめる体験プログラムは興味深いものばかり。陶芸や酵素シロップ作りの他、ドローン体験やチーズ作り、昔遊び体験などテーマは実に多彩で、日常とはかけ離れた新たな体験を通じて、東峰村の魅力を知ることもできる。季節折々のイベントも催されるので、旅の途中で立ち寄ってみては。

酵素シロップ作り体験 1,500円(材料費込)
食材の元気を余すところなく頂ける酵素シロップ作りにトライ。村産野菜やハーブを使い、1~2週間漬け込むと完成。炭酸で割って飲むのがおすすめ。
陶芸体験 3,500円(材料費込)
実際に小石原焼の土とろくろで作陶してみよう。滑らかな土の感触を確かめながら好みの器を夢中で作っている間に、陶芸の楽しさにハマるかも?

※それぞれ参加人数は10名程度(子ども可)、所要時間1時間程度
事前予約が必要なので、詳細は[アクアクレタ小石原]まで

東峰村の食材×焼物で、心も体も喜ぶランチを

レストラン ふぇありお

旅の楽しみといえば食事。東峰村は標高500mほどある高地で寒暖差が大きいため、四季を通して農作物が豊富に収穫できる地だ。特に柚子や唐辛子、葉野菜、ハーブ、さらには山菜、ジビエといった山の幸。名水100選にも選出され地元でも愛される「岩屋湧水」もあり、美味しい料理を作る材料には事欠かない。
レストラン[ふぇありお]では、東峰村と朝倉周辺で獲れた四季折々の食材でつくる「野菜たっぷりヘルシーランチプレート(1,650円)」が人気。イキイキとした獲れたて野菜をふんだんに使った料理の数々は、体にうれしい優しい味。もちろんすべてが小石原焼や高取焼に美しく盛りつけられているから、満足度も格別だ。生命力にあふれた東峰村の食材を丸ごと頂く贅沢を、心ゆくまで堪能しよう。

ふぇありお(アクアクレタ小石原内)
☎ 0120-311-122 [営] 11:00~14:30 ※ディナータイムは17:00~21:00、変更の可能性あり [休] 火曜

この神々しさ。まさにパワースポット

岩屋神社

[岩屋キャンプ場]ほど近くの鳥居をくぐると、そこには神秘的な風景が広がる。天然記念物「岩屋の奇岩群」や樹齢700年とも言われる大イチョウと共に佇むのが、元禄11(1698)年に福岡藩四代藩主・黒田綱政により建立された[岩屋神社]だ。大岩の窪みに沿うように建てられた本殿は見る者を圧倒する荘厳さがあり、願いが叶うと言われるご神体「宝珠石」を祀る。地域の人の信仰を集めており、今も参拝者が絶えることはない。
☎ 0946-72-2313(東峰村役場農林観光課) [所] 朝倉郡東峰村宝珠山竹 [P] 有

[岩屋神社]本殿西方には[熊野神社]社殿も。岩壁に入り組んだような「懸造り」の技術には目を見張るものが

岩に生える苔は、雨で濡れると鮮やかな緑になり、辺りが幻想的風景に

行者杉

英彦山の一角に、杉の巨木が林立する場所がある。昔、修験者が入山修行の際に精進潔斎して杉の枝を折って植えた。それが長い年月をかけて巨木となったものが「行者杉」だ。
中でも際立って大きなものは樹齢600年、高さ55mを超えて行者の父と称される「大王杉」。さらに行者の母とされる「霊験杉」や「境目杉」、「鬼杉」が雄大な枝を張り巡らせる。巨木たちの力強さに触れて気分がリフレッシュできそうな、まさにパワースポットだ。

☎ 0946-72-2313 (東峰村役場農林観光課)[所] 朝倉郡東峰村小石原皿山 [P] 無

丁寧に作られた逸品たちを旅の思い出に

1小石原焼・高取焼
ゆっくりと村内の窯元を巡って買うこともできるが、一気に見るなら[道の駅 小石原]内の焼物コーナーもおすすめ。伝統的な柄だけでなく色鮮やかなもの、斬新な形のものもあって目移りしそう。
2ハーブティー
村内のハーブ農園[Harmony]で丁寧に作られたハーブティーも[道の駅 小石原]店頭に並んでいる。野生に近い環境で育ったハーブは香りが豊か。自宅でのティータイムやお土産にぴったり。
3棚田米
宝珠山エリアの棚田で作られた棚田米は、東峰村の良質な水、丹念に作られた土で育ち、適度な粘り気をもつ美味しい米だ。棚田の美しい風景を思い出しながら、ぜひ炊きたてを頬張りたい。
4高菜まんじゅう
しんなりと炒めた村産の高菜漬けを、ほのかな甘味があるふっくら生地で包んで蒸し上げる。シンプルながら甘じょっぱさがクセになる東峰村の名物。散策中のおやつとしても、帰宅後のお楽しみとしても◎。

1〜4の商品が購入できるのは

道の駅 小石原

☎ 0946-74-2300 [所] 朝倉郡東峰村大字小石原941-3 [営] 9:00~17:30※11~3月は17:00まで [休] 1/1 [P] 有

5本格芋焼酎 東峰
[竹棚田]のさつま芋「黄金千貫」と棚田米の米麹を使い、名水「岩屋湧水」で仕込んだ焼酎。豪雨被害から立ち上がろうと、原材料はもちろんラベルや木箱まで“オール東峰”で作ったプレミアムな1本。

5の商品の問い合わせは

岩屋キャンプ場

☎ 0946-23-8423(管理棟すてら)