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シティプラザで 会いましょう

シティプラザで 会いましょう

いま[久留米シティプラザ]がある辺りは、ずいぶん前から久留米の発展の鍵となってきた場所だ。
戦後は活気づく筑後経済の中心地として賑わい、平成には市民が自由に憩いのひとときを過ごす広場として親しまれた。
そしてその場に建てられた久留米シティプラザも、市民がふらりと立ち寄れる場所。
久留米シティプラザで、あなたならどんなふうに過ごす?

「六角堂」のルーツは京都にあり

昭和20年代のあけぼの商店街

久留米市民におなじみ、明治通り沿いの広場に「六角堂」と呼ばれる塔がつくられたのは、昭和20年代のこと。久留米市街地が空襲で焼け野原になった後、[旭屋デパート]や店が軒を連ねる「あけぼの商店街」をはじめ、徐々に町が復興していく中、商店街の一角に経済発展のシンボルとして建てられた六角形の塔を「六角堂」といったそうだ。六角堂はまさに活気の源で、賑わいの中心だった。 この初代六角堂は、京都[頂法寺]にルーツがある。頂法寺は聖徳太子が飛鳥時代の587年に創建したと伝えられていて、本堂が六角形をしていることから「六角堂」の名でも親しまれる歴史あるお寺だ。六角堂は京都の中心を示すとされ、その中心には体の中心である〝へそ〟になぞらえた「へそ石」もある。京都六角堂を模して久留米につくったということから推察するに、〝ここが久留米の中心である〟、つまり六角堂から久留米は復興し、発展するという心意気が込められたのではないか。 当時は久留米以外からもよそ行きの服を着た人たちが訪れ、あけぼの商店街は賑わった。初代六角堂の1階には当時珍しかった街頭テレビもあり、人が群がって大いに盛り上がったそうだ。

焼失後の空白を経て活気再び

有馬火消しの梯子乗りがモチーフの「歓びの人々」

昭和40年代に西鉄久留米駅ビルが開業すると、賑わいの中心は駅周辺に移っていき、かつて賑わいのシンボルであった初代六角堂は解体されてしまった。さらに、昭和60年代に入るとあけぼの商店街は2度の大火災に見舞われ、再開発事業計画も実らず、焼け跡は一時駐車場になっていた。 平成15年[ゆめタウン久留米]開業に先駆け、久留米市は六ツ門地区に賑わいを取り戻そうと広場を整備。広場の名称を一般公募したところ、かつての六角堂の思い出をもつ人々の声で「六角堂広場」と名付けられることに。野外ステージやFMスタジオ、再建された二代目六角堂を擁する広場には、前身の六角堂の記憶が随所に施されていた。かつてあけぼの商店街を盛り立てた11の組を表す11枚のレリーフ、防火への祈りと祝祭を表現したモニュメント「歓びの人々」。これら街の発展を願う作品たちが、広場に集う人々を温かく見守ってきた。 当時の六角堂広場では、土曜夜市や焼き鳥イベント、プロレス興行、さらには結婚式や同窓会などが催された。多岐にわたるイベントが久留米の街を盛り上げてきたことはご記憶の方も多いだろう。

六角堂のDNAを受け継いで

平成21年の[井筒屋]閉業後、さらなる賑わい創出を目指してその跡地に[久留米シティプラザ]が建設された。現在の広場に六角形の塔はないが、屋根つきの全天候型のスペースになったため、ふらっと立ち寄る人は多くなった。かつての六角堂広場の名残を各所に残しながら、市民たちが集い、憩う場として門戸を広げて私たちを待ってくれている。

中央奥の神輿は初代六角堂を模している
2度の大火災は、大きな被害をもたらした
火災の後、駐車場として使われた時期も
円形の六角堂広場。左奥が二代目六角堂

「 久留米シティプラザを、あなたはどう使う? 」

「シティプラザはイベント時だけの施設。勝手に入っていいの?」なんて思っている人も多いかもしれない。でも本来は、ちょっとした用事や休憩に、誰でも使える場所だ。
ほとめき通り商店街と繋がる「六角堂広場」や「カタチの森」、「六ツ門テラス」をはじめとする広々とした空間やトイレ、情報コーナーなども自由に使ってOK。ふと見渡すと、ベンチで読書をする人、広場でPCに向かう人、テイクアウトしたランチを頬張る人、受験勉強に取り組む人、散歩の途中で休憩をする子連れの人…その人なりのスタイルで憩いのひとときを過ごしているようだ。
さらに、ホールなど充実したその他の施設も、誰でも予約が可能。音の響きが素晴らしい「ザ・グランドホール」、落語や能楽が繰り広げられる「久留米座」のほか、自由な表現活動に使えるクリエイティブな空間「Cボックス」、格式高い造りの和室「長盛」、そしてダンスや楽器の練習に使える「スタジオ」など。個人や仲間同士でも使えそうな部屋もあるので、ご紹介したい。
日常の中でのゆったりしたひとときも、非日常のイベントも、久留米シティプラザで。この場所ならできそう! ということが、きっと見つかるはずだ。

思い思いの方法で過ごせる、多様なスペース

Aカタチの森

アートユニットtupera tuperaが内装をプロデュースした楽しい空間。子ども用トイレや授乳室が近くにあるので、子連れの方も過ごしやすい。

B六角堂広場

イベントがない時は早朝6時から深夜24時まで自由に出入りできるスペース。昇降式ステージや電力・給排水などの充実した設備があり、イベント会場としても便利。

C六ツ門テラス

ベンチやテーブル、イスが常設されていて、風が気持ちよくゆったりと寛げる場所。オープンカフェとして利用したり、読書や日向ぼっこにもぴったり。

広いスペースだからこそ、ほかの場所ではできないような楽しみ方

イルミネーション 年末年始になると六ツ門テラスはイルミネーションスポットに。旧六角堂広場から移植した大きなシンボルツリーがクリスマスムードを盛り上げる。
マルシェ・音楽イベント等 たくさんの出店やキッチンカーが集結したり、心癒される音楽を奏でたり。通りがかりの人や親子連れで、六角堂広場は大賑わいに。
まちなか遊園地 夏休みや春休みなどには、珍しい遊具が六角堂広場に登場。街中なのに安全に遊べて、小さな子どもたちも大喜び。
まちなかシネマ 映画を月1回、無料で観られるイベント。六角堂広場にあるイスでゆっくりと映画を鑑賞できるので、リピートするファン多し。

※新型コロナウイルス感染症の感染状況によっては、施設利用やイベントについて変更することがあります。予めご了承ください。

どこかにちょうどいい場所ないかな?
というとき、シティプラザはいかが?

Dザ・グランドホール

4階層の客席と大空間が豊かな響きをうむ、臨場感満点の多機能ホール。充実した舞台設備とゆったりと座れる幅広(54㎝)の座席が特徴。コンサートや演劇、講演会などに使えるほか、個人で借りることも可能!

こんな
使い方
どう?
この大空間で公開プロポーズや結婚式をすれば、オンリーワンの思い出に。

E情報コーナー

久留米市の情報やイベント、近隣のグルメ情報はココで入手できる。総合受付ではホールや会議室の貸し出し予約や相談にも対応してくれる。

F久留米座

落ち着いた雰囲気の中規模ホール「久留米座」では、演劇や舞踊、歌舞伎、能楽や式典などがぴったり。

G和室「長盛」

8畳間3室の、趣ある和室エリア。稽古から茶事・茶会まで行える本格的な茶室や、襖を開けて大広間としての利用も可能。

こんな
使い方
どう?
お茶会や将棋大会などの会場にすれば、和のムード満点!

Hスタジオ

壁の一部が鏡になったスタジオが4室。どの部屋も遮音性が高く、衝撃吸収床になっているので、音楽やダンス・演劇の練習にぴったり。用途に合わせて使ってみて。

こんな
使い方
どう?
披露宴の余興の練習や謝恩会の準備、ダンス教室にもおすすめ。