MONTHLY FEATURES 今月の特集

贈りもの上手なオトナに

贈りもの上手なオトナに

お歳暮や取引先への手土産、ホームパーティーの差し入れなど、贈りものの上手な選び方を紹介。

センスが問われるお土産やギフト選び

相手への気遣いやセンスが試されるのが手土産や贈りもの選び。取引先への挨拶回り、お歳暮、帰省など贈りものを渡す機会が増える時期だけに悩む人も多いはず。相手が喜ぶものを贈るのはもちろん、TPOに対応した選び方も求められる。選ぶポイントのひとつに、お菓子なら「洋菓子」or「和菓子」など相手の好みを把握しておくことも大切だろう。好みがわからない場合や目上の人への贈りものの場合は、老舗のものや知名度があるものを選択肢にいれるのが無難。センスという意味では相手が選ばないもの、見た目が美しいもの、知る人ぞ知るものなどサプライズの要素を加えると一目置かれる贈りものに。

パーティーや親しい友人との会食の差し入れは?

カジュアルなパーティーや親しい友人同士で行うホームパーティーが増えているのも最近の傾向だ。お呼ばれされた際に「知らなかった」、「このマナーで良かったかな?」と焦ってしまわないようにしたいところだが、特に多いのが「手ぶらで大丈夫」と言われたときや会費制の場合、差し入れはどうするか? そんなときは、他の人が持ってきていたらバツも悪くなるので、手土産は持っていくのがマスト。何を持っていけばいいか困る場合は、パーティーでシェアできるもの、相手に負担のかからないもの、当日食べてなくなる”消えもの“を基準に選ぶのがおすすめ。

老舗の名品から驚きのあるプチギフトまでずらり

筑後エリアの大きな特徴はとにかく老舗が多いことがあげられる。自然豊かな地域だけに酒や茶など代々受け継がれてきたものづくりが盛んで、何百年と続く蔵元や由緒あるお店がたくさんある。長年信頼されている証だけに、お歳暮や目上の人への挨拶の品として選ぶと安心できる。遊び心があるものやプチ贅沢品、箱を開けるとサプライズがある…、そんなギフトには菓子類がうってつけだ。新鮮なフルーツがとれる土地柄なので、味はもちろん職人やパティシエによって個性豊かなものやルックスが良いギフトなども購入できる。せっかくなら実際に店に足を運んでみるのも間違いないギフト選びのポイント。リストを増やしていくことが贈りもの上手な大人になる近道に。

お歳暮はいつまでに贈る?

新しい「歳神様」に供える祝いの肴を贈ったことが始まりといわれるお歳暮。お世話になった人へ1年間の感謝の気持ちを伝え、年末の挨拶も兼ねていることからお中元より重要だとされている。年が押し迫った時期に届くと、迷惑になる場合があるので、遅くとも12月20日頃には届くように手配を。お正月用の生鮮食品を送る場合は、12月26~30日頃でもOK。一般的に調味料やハムなどの食品が多いが、クリスマス用のワインを送ったり、正月用の祝い酒などを選ぶのもあり!

こんなケースはどうする?

年賀状などは先方が喪中の場合に贈るのはNG。ただし、お歳暮はお祝いではなく感謝の気持ちを伝えるものなので贈り手、受け手のいずれかが喪中の場合でも問題なし。お歳暮を先方に直接持参するのが正式なものだが、配送を利用する場合は、品物が届く前に日頃の感謝やお歳暮を贈る旨を書いた「送り状」を郵送するのがマナー。親しい間柄なら電話で伝えてもOK。お歳暮を贈られた場合のお返しは必要ないが、品物が届いた後に手紙や電話でお礼を伝えるのが礼儀。

お歳暮や年始の挨拶に目上の方にも喜ばれるおすすめのギフト

疲労回復や美容にも役立つ
フルーツ酢のギフトセット

酒の発酵から造られる酢。酒どころの筑後は酢造りに適した土地であり、大川で300年もの間、脈々と受け継がれてきた製造法を続ける[庄分酢]。県内にある人気ビネガーレストランの運営や、東京、銀座に新店舗を出店するなど勢いは増すばかり。調味酢、ドレッシング、飲む酢など取り扱うラインナップも幅広い。贈りものに人気なのがブルーベリーくろ酢・あまおう・生姜・柚子・林檎をセットにした「酢飲5本セット(5,508円)」。果実の爽やかな風味が特徴で、炭酸や牛乳で割って飲んでも美味しい。

株式会社 庄分酢

☎ 0944-88-1535[所] 大川市榎津548[営] 9:00~17:00[休] 年末年始・お盆[他] オンラインショップあり

老舗の技が光る。
極上すり身を使用した蒲鉾

大川にある創業160年を超える蒲鉾店。玄界灘や日本海で獲れた新鮮なエソを自社工場で1匹ずつ手作業でさばく。エソは繊細な魚だけに温度管理や丁寧な作業が求められ、裏ごしの際に最初に出る「一番肉」といわれるすり身を使用することで、[志岐蒲鉾]の特徴である心地よいプリッとした弾力・歯触りと、魚本来の旨みが生み出される。お歳暮の人気商品は「特選蒲鉾」、卵と魚のすり身をふんわり仕上げた「厚焼」、上質なすり身を炙り焼きにした「上竹輪」を詰合せた「NS-I詰合せセット(3,694円)」。

志岐蒲鉾本店

☎ 0944-88-3168[所] 大川市酒見180[営] 9:00~18:00[休] 年始[他] オンラインショップあり

まるで小さな宝箱。
遊び心に溢れた生菓子

創業は明治35年、100年以上続く和菓子の老舗[きくや]。店内には所狭しと、和菓子、洋菓子など様々な商品が並ぶ。お茶の産地だけに茶にちなんだ菓子も多く、八女茶をたっぷり使った餡を、シナモンをまぶした生地で包んだ饅頭「茶の実」はロングセラー商品。暮れの挨拶回りや帰省のおもたせにおすすめしたいのが冬の「上生菓子」。冬や正月を連想させる楽しげで鮮やかな菓子が12~1月にかけて販売される(1個250円)。好きなデザインを選ぶことができるのも嬉しいところ。

菓子処 きくや

☎ 0943-22-4643[所] 八女市本町69[営] 9:00~19:00(日曜は18:00まで)[休] 不定(月2回)

九州最古の茶商が
秘伝の調合で仕上げた至高の茶

江戸宝永年間創業であり、九州最古の茶商として代々続く[許斐本家]。八女をお茶の特産地にするべく尽力し、全国有数の高級茶産地としてブランドを確立させた立役者でもある。秘伝の調合技術を使い、手仕上げ製法で完成させる「特撰八女玉露煎茶詰合せ3本(6,480円/各90g)」は茶の旨味、香りを最大限に引き上げた逸品。濃厚な八女茶を存分に堪能できる。許斐家が保有する伝統的なデザインをモダンに進化させた明治・大正・昭和初期のラベルデザインもまたオシャレ。

矢部屋 許斐本家

☎ 0943-24-2020[所] 八女市本町126[営] 9:00~17:00[休] 第3日曜(繁忙期4~5月・12月及び催しと重なる日曜を除く)、元旦※臨時休業あり[他] オンラインショップあり

豆の個性を感じるコーヒーを
グラスに注いで味わって

久留米市内に2013年にオープン以来、コーヒー好きがこぞって訪れる路地裏の名店。毎日ローストされた新鮮なコーヒー豆が販売されているが、中でも豆の個性がボトルに閉じ込められた「cafevino 1bottle+glass gift box(3,000円)」は贈り物にしたい1本。「コーヒーもワインのように作り手や産地が表現されるべき」という想いのもと、コーヒー豆を独自のロースティング、抽出により個性を引き出しボトリング。渾身の一杯をグラスに注いで味わう贅沢な体験ができる。香りや味をゆっくりと楽しんで欲しい。

COFFEE COUNTY

☎ 0942-27-9499[所] 久留米市蛍川町10-5[営] 11:00~18:00[休] 火曜[他] オンラインショップあり

知っておきたいマナー 〜お宅訪問編〜

玄関先の所作も大切なポイント

玄関のドアを閉めながらの挨拶はNG。また、靴を後ろ向きに脱ぐのは、相手にお尻を向けることになるので失礼にあたる。正面を向いたまま靴を脱ぎ、靴を揃える時も相手にお尻を向けないように、斜めの姿勢で膝をついて靴の向きを直すのが大人のマナー。

手土産を渡すとき気をつけることは

手土産を渡すときは、必ず紙袋から出して正面を相手に向けて渡すのがポイント。紙袋は手早く畳んで持ち帰るようにするのがスマート(場所がお宅ではなく、お店などの場合は箱の下に紙袋を畳んで渡すのもOK)。ただし、生ものや生花などは、玄関を上がる前に渡すのが良いとされている(この場合は紙袋ごとでOK)。

ホームパーティーや友達への手土産にパーティーで盛り上がる一品やちょっとした差し入れに

ブラッドオレンジと花酵母
を使用したリキュールに酔う

全国各地から取り寄せた酒造好適米や佐賀県産米と、脊振山系のまろやかな伏流水を使用した酒造りを行う[天吹酒造]。酒造りに欠かせない酵母は、花の中から分離された「花酵母」を使用。フルーティーな香りと米本来の旨味を引き出してくれるとか。パーティーにはそんな花酵母と、イタリア産のブラッドオレンジを使ったリキュール「ブラッドオレンジ アポロン(1,500円/720ml※税抜)」がきっと似合う。魅惑的な香りとほろ苦さが心地良い余韻を醸し、パーティーに華を添えてくれる。

天吹酒造 合資会社

☎ 0942-89-2001[所] 佐賀県三養基郡みやき町東尾2894[営] 9:00~12:00 13:00~16:00[休] 土日祝日[他] オンラインショップあり

幸せな気持ちにさせてくれる
旬のフルーツを使ったタルト

こんな手土産をもらったら、女子の心はきっとわし掴みされてしまうはず。[miel]では、地元のフルーツを中心に旬の食材を使ったタルトケーキが味わえる。いちご、ブルーベリー、みかんなどフルーツの里といわれるうきはならではの新鮮な食材が美しく盛られ、生地はクッキー型を使わず手で成形するこだわり。中でもフレッシュなうきはのあまおうを使った「苺のタルト(2,000円/15cm)」を、手土産にすればその場を華やかにしてくれる。サクサクのパイ生地とあまおうの果肉のハーモニーを楽しんで。

cake.cafe.miel

☎ 0943-75-3802[所] うきは市吉井町1340[営] 10:00~19:00[休] 第3水曜

色鮮やかなドライフルーツは
食べるのがもったいない

こんなお店が近くにあったら毎日でも通いたい。ガラスケースに彩り豊かに並ぶたくさんのドライフルーツたちに心躍る。いちじくやデーツ、みかんなど素材にこだわったものが30種類近く揃う(400円~/100g)。果物によって栄養も異なるが、食物繊維やミネラルも豊富に含み、健康や美容に良いとヘルシー志向の女子に人気だ。パーティーの手土産として、好きなものをチョイスしてもいいし、予算に合わせて見繕ってくれるギフトセットは贈り物としても喜ばれること間違いなし。

DRIED FRUITS&NUTS ichimaru.

☎ 0942-48-0438[所] 久留米市上津町2072-215[営] 10:00~16:00[休] 不定

愛らしいひと口サイズが◎。
人気店の名物最中「豆たん」

食品や調味料、お菓子まで様々な“暮らしのたね”を提案する[ぶどうのたね]。敷地内にはギャラリーやカフェ、和菓子屋など個性豊かなお店が集まり、県外からも客が訪れる。イチオシなのが「豆たん袋入り(650円/5個※税抜)」。見た目も可愛いひと口サイズの最中に、別添えの小豆入りのおもちを挟んで食べるお菓子。キャラメルとクラッシュアーモンドの香ばしい風味が口に広がり、おもちのモチモチとした食感も楽しめる。ちょっとした贈り物なら「豆たん貼箱入り」がおすすめ。

ぶどうのたね

☎ 0943-77-8667[所] うきは市浮羽町流川428[営] 10:00~18:00※冬季は日暮れと共に閉店[休] 年末年始・お盆[他] オンラインショップあり

和菓子葡萄家(豆たんの問い合わせはこちらへ)

☎ 0943-77‐5930[所] うきは市浮羽町流川334[営] 10:00~18:00※冬季は日暮れと共に閉店[休] 水曜・年末年始・お盆

定番だからこその安定感。
蜂蜜をたっぷり使用した丸芳露

厳選した材料を使用し、季節感のある和菓子作りに定評がある[とらや]。地元客以外にも支持される所以は、餡への妥協が一切なく、商品ごとに自家製餡を使い分けるこだわりよう。ちょっとしたおもたせには大福や団子も良いが、お店の顔ともいえる「蜂蜜入丸芳露(76円/1個)」も喜ばれるはず。しっとりやわらかな丸芳露には蜂蜜がたっぷりと用いられ、絶妙な甘さが癖になる人気商品だ。箱詰めも10個入りから50個入りまであるのでシーンに合わせて購入してみて。

和菓子処 とらや

☎ 0942-32-1472[所] 久留米市京町234-1[営] 9:00~18:30[休] 火曜

知っておきたいマナー 〜ホームパーティー編〜

お呼ばれ当日は手伝いをする?

手土産は部屋に通され、挨拶がすんでから渡すのが良いタイミング。主催者が忙しそうに動いているなら「手伝いましょうか?」と一声かけ、いつでも手伝える姿勢であることを伝えておく。キッチンに入られるのが嫌な場合や手伝いが不要ということもあるので状況に応じた判断を。

お開きのタイミングも考えた行動を

主催者側からお開きを伝えるのは言いにくいもの。基本的な滞在時間は2~3時間を目安にし、片付けを申し出て2回程度断られるようなら切り上げてもOK。帰る前に「楽しくて時間があっという間でした」といった一言を添えると印象もアップ。