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弁護士 富永 孝太朗 地域のために“恩送り”を。

地域のために“恩送り”を。

富永 孝太朗 × 古田 紀久郎

そう馬 久留米店 にて

弁護士
富永 孝太朗 Koutarou Tominaga
1975年柳川市生まれ。1998年、早稲田大学法学部卒業。翌年、司法試験合格。現在は久留米市を拠点とする[青翠法律事務所]で共同代表を務めるほか、日本司法支援センター福岡地方事務所(法テラス福岡)の副所長を務める。
cocomi 発行人
古田 紀久郎 Kikuo Furuta
1975年久留米市生まれ。豚骨ラーメン大好きcocomi発行人。その他に、クリエイティブディレクターとして数多くの広告物に関わる。この夏のお気に入りは、展示会で買った[藍しげ工房]のオリジナル藍染めシャツ。

検察官ではなく弁護士に広く社会に貢献する

「正義の反対は悪ではないんです。もう一つの正義なんですよ。人の価値観はそれぞれですから」。
18年の経験を有する弁護士・富永 孝太朗氏は穏やかに語る。悪を懲らしめるという単純な正義に憧れていた当初は検察官を志望していた。しかし、司法修習生として1年半の研修を受ける中でその考えは変わっていき、弁護士としてキャリアをスタート。世の中は木村拓哉扮する型破りな検事が活躍するドラマ『HERO』が、宇多田ヒカルの「Can You Keep A Secret?」と共に流行していた。
〝黒い看護師〟の異称で知られる「久留米看護師連続保険金殺人事件」といった、世間を騒がせた重大事件を担当したこともある富永氏は、刑事事件に限らず身近なトラブルや企業間の紛争など、さまざまな事案でその辣腕を振るってきた。その一方で、福岡県弁護士会副会長や人権擁護委員、その他自治体の委員を歴任し、我々が安心して暮らせる社会を作ることに尽力する。
そこに住まうcocomi編集部スタッフとしては平身低頭して敬意を表さざるを得ない。だが、富永氏はあくまで物腰柔らか。ビールに少々顔を赤らめつつ飾り気なく自身の想いを話す彼は、どこにでもいるおじさんのように見える。そう、華麗なキャリアを誇る富永氏の目指すところは〝町のおじさん〟なのだった――。

褒められた経験から

運動会では一体感を出すためPTAのポロシャツを作成!

富永僕が弁護士というか、法律家になろうと思ったのは小学生の頃。

古田早いですね~。

富永3、4年生の時かな、社会科の授業で質問に答えたら先生に褒められたんですよ。それで社会科が好きになって、世の中の問題とかに関心を持つようになったんです。

古田何を聞かれたんですか?

富永国鉄の民営化の話だったと思います。その時は鉄道が好きだったから(笑)。僕はね、母子家庭だったんです。父親を6歳で亡くしてるんで。それもあって、多感な時期に大人の男性に褒められるという経験は大きかった。いい先生でした。

古田小学校の頃の先生って大事ですよね。僕も小2で親が離婚したんですよね。その時の先生が僕を心配して、週にいっぺん「元気ね?」って言ってうちに来てくれて。

富永へ~!

古田すっごい嬉しくてですねぇ。

富永小学校で誰に会うかで変わってくると思うんですよ。それがPTAの活動にも繋がるんですが…。

古田それでPTAの会長職も。

富永はい、娘が小学校に入ってPTAを5年間。会長は内2年です。

恩返しならぬ〝恩送り〟

学校と子どもたちと地域を繋げることが大切

富永やっぱり小学校ってすごく子どもを変える可能性がある場所で、それに大人の我々が関われるってもったいない機会というか、むしろ関わるべきだと思ったんです。恩返しというか、〝恩送り〟になるけど。当時お世話になった先生はもうこの世にいないので。だったら、娘たちのために自分ができることをしようと。

古田素晴らしい。富永さんの考えるPTAって何ですか?

富永よく挨拶で言ってたのは、同じ時期に同じ地域で同じ世代の子どもを育てるっていう、すごく偶然が重なって集まってるわけだから、みんなで楽しく育てていけるようにコーディネートすることですよね。

古田僕も子ども会の会長をやってたけど、今はもう隣の家は誰が住んでいるかわからないって本当にあって。だから、近所のおじさんがそこら辺にいる子どもに「大丈夫ね?」って声をかけただけでも「変質者が出ました」ってメールが来たりして。

富永関わりがないからですねぇ。

古田子どもたちと地域の絡みがですね。昔は雷親父とかおりましたもん。悪さしたら怒られたり、でも可愛がってもくれたりして。子育てって家庭と学校と地域が連携しないといけないけど、なかなかですねぇ。

富永そういうのを斜めの関係って言うんですよね。縦は親・教師と子の関係で、横は同級生の関係、それで、縦でも横でもない地域による斜めの関係を作りましょうってことで。

古田いや、そうせんと本当に子どもを育てきらんですよ。

より地域に関わっていく

古田会長としてどんなことを?

富永僕はまず、できる人ができることをできる時間にやりましょうと。無駄になっていることがたくさんあると思ったんですよね。

古田無理なくってことですね。

富永今はお母さんたちも働いてるわけだから。父は働き母は家を守りみたいな昔ながらの考え方でやっていることを変えたかったんです。

古田改革できましたか?

富永自信はありませんけど(笑)。でも、PTAに入って初めて、実は思っていた以上に地域の人たちが子どもたちのためにいろいろやってくれていることを知ったんですよね。

古田体育委員さんとかですね。

富永特定の人たちも含めてだけど、本当に純粋に子どもたちのためにやってくれてるのはすごいなと。

古田いや、ほんとに。日の当たらんところでも、60代の方も若い方も。

富永地域の人って大事ですよね。それでまあ、今は校区のまちづくり委員会の監事をやっています。

古田地域の人の努力を知って?

富永そうそう。娘が小学校を卒業したから、今度は〝町のおじさん〟として地域に関わりたいと。自分が斜めの関係になれるようにね。

古田地域のためにって好きなんですね。よか話にまとまりましたよ。

富永…またいっぱい仕事の依頼が来るといいなぁ(笑)。

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そう馬 久留米店
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