人生の先輩にお話を聞きに行きます! オトナ空間

弁護士 中村 愛 納得のいく人生を生きる。

納得のいく人生を生きる。

中村 愛 × 古田 紀久郎

Café et Fleurist IRISE にて

弁護士
中村 愛 Ai Nakamura
1975年久留米市生まれ。福岡大学卒業、立命館大学法科大学院修了。2011年、弁護士登録。5年半の勤務弁護士を経て、2017年に[ことまる法律事務所]を開業する。災害時の避難訓練も兼ねて始めたキャンプが趣味。
cocomi 発行人
古田 紀久郎 Kikuo Furuta
1975年久留米市生まれ。豚骨ラーメン大好きcocomi発行人。その他に、クリエイティブディレクターとして数多くの広告物に関わる。嫌なことは寝るか、トイレに行くと忘れるタイプ。ケンカしても覚えていないのでとりあえず謝る。

自身の想いに素直に30歳で弁護士を目指す

中村 愛氏は10代の頃から身の回りで起こる不条理な出来事に敏感だった。高校生のとき、親族が多額の犯罪被害に遭ったものの泣き寝入り。納得できず、法律を知らないことに危機感を覚えるようになったという。大学生のときには後遺症が残るほどの大きな交通事故に遭遇。その際、保険会社で説明がないまま示談書を作られてしまう。困った中村氏は弁護士を頼って相談してみたが、きちんと話を聞いてもらえず、ただ示談書があることを理由に保険金を諦めるよう諭されただけだった。
「高い相談料だけとられて、がっかりしました。こんな弁護士しかいないのだったら、私がなった方がもっといいサービスができるのにって」
大学を卒業後、東京にある大手ゲームメーカーに就職。そこでも上司からパワハラを受けたり、残業代が払われなかったり、理不尽だと感じることが続いた。そこで意を決して会社を退職。30歳にして弁護士になることを目指したのだ。
法科大学院で若い学生たちと机を並べた日々は青春時代に戻ったかのようで楽しかったと振り返る。無事、司法試験に合格した彼女は今、自身が経営する[ことまる法律事務所]で思い描いていた弁護士のサービスを実現。不遇に屈することなく、柔軟な思考でエネルギッシュに邁進してきた中村氏の想いに迫った。

心が震える仕事

信頼できる弁護士の下で修行し、交流を深める

古田3年くらい前に今の事務所を開設されてるんですね。

中村そうですね、交通事故に遭ったとき、弁護士に助けてもらえることを期待したのに180度対応が違ったから、私は弁護士に対する信頼を守りたいと思ってるんです。

古田思うんですけど、いざこざの相談をずっと聞くわけじゃないですか、それってきつくないですか?

中村なんかスイッチが入りますね。ずーっと頭が回ってます。この事実はあるのか、ないのか、そしたらこうしないとって。そんなこと考えながら聞いているから、心が疲れるとかはないですね。考えてるだけ。少ししつこいくらいあれこれ聞くんでたまに警察の取り調べみたいになってます(笑)。でも、それを見た依頼者にはちゃんとやってもらってるって思って頂けることも多いみたいで。

古田なるほど。僕だったらきついな~と思ってしまって。弁護士さんみたいにアドバイスできなくて、酒飲もうとしか言えんから(笑)。いや、苦になる人もいると思うんですよ。

中村そうですね、私は日々のストレスが小さい方というのもありますし。もちろん、解決したら嬉しいですけど、どちらかと言うと会ってお話しているときが楽しいですね。お話を聞いて「こうじゃないですか?」って理解を示すと、「救われます」って言われて。それだけでもお会いできてよかったなって思います。特にやりがいを感じるのが、心が震えるときなんですけど。

古田どういうことですか?

中村たぶん普通は、自分の本質というのは別に出さなくても社会生活を送れる。汚い部分とか、弱い部分とか。でも、問題を解決しなければならないとき、最後の最後にはそこが出ちゃう。否応なしに触れる機会があって、そのとき心が震えるんですよ。依頼者がそれを見せてくれたら、もう絶対私が盾になって守るってなるし、紛争の相手方もそれを出してきたら、うお~ってなる。「人間!」みたいな(笑)。取り繕ってない本当のその人が出てくるんですよ。

古田人間と人間のぶつかり合いになるんですね。そこにやりがいを感じてらっしゃる。ほんと弁護士は中村さんの本分じゃないかと思います。

幸せのバランス

問題解決後、依頼者と会えなくことを寂しく感じるときも

古田弁護士をやりながら裁判所の調停委員もしてるんですね。めちゃくちゃ忙しくないですか?

中村そうですね、やっぱり忙殺されたら、自分以外の人にしわ寄せがいきますよね。事務員さんもそうだし、家族はおざなりになるし。実際、もうほんと1分単位で仕事をしてるときがあって。それだとちょっとしたきっかけで依頼者にも迷惑をかけてしまう。今はそういうやり方はダメという判断で、依頼を受ける件数を以前の半分まで減らしてます。

古田仕事にやりがいを感じてたけど、それがイコール幸せにはならなかったんですね。

中村そうそうそう。夫とも話す時間が減って、家族はやっぱり可哀想だったかな。自分だけが幸せであればいいってもんじゃないから。

古田仕事を大事にしながら、みんなでしっかり幸せになっていこうと。

中村そうですね。

古田世の中には仕事に喜びを感じてない人もいると思うんですよ。逆に、9時から5時まで切り売りして、その間は感情を捨ててとりあえず働くかって。そういう生き方もあると思うから批判するつもりはないけど、中村さんみたいに仕事に生きがいや喜びを感じてるってたぶんすごくて、魅力的なことだと思います。やりたくてもできない人もいるやろうし。

中村ゲームメーカーに勤めていたときはそうだったかもしれませんね。

古田そうですよね。パワハラとか受けたときに、いろんな選択肢があったと思うんですけど、そこで一歩踏み出して自分の想いが花開いてるところがほんとすごい!

中村今幸せなのが、弁護士にも経営者にもなりたかったから両方できてること。ありがたいなぁって思います。でも、コロナの影響でうちも売り上げが下がったから、「もしものときはリヤカー引いてでもあなたを食べさせるからね」って事務員さんには言ってます(笑)。状況に応じてまた仕事を変えるのもアリですよね。

古田前向きですね~(笑)。

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