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株式会社BOOKSあんとく 代表取締役社長 安徳 紀美 人生の分岐点に寄り添う。

人生の分岐点に寄り添う。

安徳 紀美 × 古田 紀久郎

あおぞら乗馬クラブ にて

株式会社BOOKSあんとく代表取締役社長
安徳 紀美 Kimi Antoku
1979年久留米市生まれ。祖父の代から90年以上続く[株式会社BOOKSあんとく]の三代目社長。破損しやすい紙を扱うため幼い頃は犬や猫を飼えず、今は昨年10月にオープンした[あおぞら乗馬クラブ]で馬に愛情を注ぐ。
cocomi 発行人
古田 紀久郎 Kikuo Furuta
1975年久留米市生まれ。生まれ育った愛すべき久留米で、クリエイティブディレクターとして数多くの広告物に関わる。FacebookやInstagramでフォロワーを多数持つが、文章をうまく書けず本を買って勉強中。

書店の三代目女社長
ネット社会に挑む

あまねくネット社会が広がる現代。出版業界もまたその波にのまれ、紙による発行物は部数を減らしている。私たちの身近にある書店はその煽りを受ける最たるものだろう。そんな現状に立ち向かうべく、しのぎを削るのが、昭和元年に久留米の地で創業し、現在4店舗を展開する[株式会社BOOKSあんとく]だ。
三代目社長の安徳 紀美氏は、高校時代から約10年間久留米を離れ、「書店は潰れる」と言われていた頃に店を継ぐべく地元に帰ってきた。
「斜陽産業の一つとして、これからどんな風にやっていこうかって考えていました。でも、本を読んだことがないという人はいないと思うんですよね。小説であれ、コミックであれ、いろんな経験をしながら歳を重ねる中で、本に助けられてきた人は少なくないはず」
書籍の販売や、映画・音楽のディスク媒体のレンタルを手掛ける他に、最近では地域の魅力ある人に人生の分岐点となった本を教えてもらう企画を立案。また、今では世界で人気を獲得するトレーディングカードの大会を開催し、書店にコミュニケーションの場を創出する。
創業90周年の節目に、〝人と人との繋がりを大切にしたい〟という想いを込めた新たな経営理念を掲げ、時代に挑み続ける安徳氏に、これからの書店の在り方を伺った。

書店は興味が派生する

コロナ前は店内で各種イベントを開催。活気あふれる空間に

古田今は何でもネットに情報が落ちている時代ですもんね。だから、ココミもネットでは得られない付加価値をと思ってるんですよ。

安徳雑誌って休刊になったり、廃刊になったりって少なくないですよね。でも実は、確かに部数は減ってるんですけど、小説とかコミックとかも、その発行される作品数自体は昔より多いんですよ。

古田どういうことですか?

安徳ネットの普及によって書いてみたいという人が書きやすくなってるんです。出版社さんもケータイ小説やブログからデビューした人たちをそのまま取り込むように変わっていて。ネットで需要があるなと思ったら、紙にするって販売の仕方もある。だから、ネットは別物じゃなくて融合だと思ってるんです。

古田間口が広がってると考えてるんですね。

安徳でも、よく言われているのが、ネットだとそこしか見ないということ。なんというのかな、検索すれば一発で見つかるから、欲しい情報の周辺とかバックグラウンドとかが目に入らないんですよね。書店に足を運べば、この情報に関する本を探しに来てるんだけれども、その情報に関してああいうことがあって、こういうことがあって、それなんだって。そこに行き着くまでにいろんな情報に触れることができる。その関連性を大切にしないといけない。

古田確かに、本屋さんに行ったら、欲しい本に行き着く途中に興味のある本が並んでるじゃないですか。それで新刊とかつい買っちゃうんですよ。そしたら、思いも寄らない情報が手に入ったりするんですよね。

安徳書店としてはそれが大事。ただ並べるんじゃなくて、自分たちが選んだものを通して共感してもらうっていう取り組みは書店しかできないのかなって。例えば服屋さんに行っても、スタッフさんが「コレとコレ良いんじゃないですか」って気に入る服を持ってきてくれるお店の方が常連になりやすい。同じように「この書店とは好みが合うわ」となって、それがきっかけで、興味が派生してくれたらいいなと思いますよね。

やっぱり紙の本を持ちたい

「生き残っていくためには挑戦することが大事」と安徳氏

古田僕漫画が好きで、今流行りの漫画をいろいろ読んでるんですけど、単行本を本屋さんに買いに行ったら、もうなかったんですよ。人気があるものは売れてるんですね。

安徳電子書籍で読むだけじゃなくて、気に入ったら買って持っておきたいというのが多くの人にあると思うんですよね。

古田そうそう、持っておきたい、持っておきたい。

安徳あと、最近は小学生が読む『学習漫画 日本の歴史』で大学受験まで勉強ができたりするんですよね。

古田なるほど、そうやって、若い子は漫画が本の入口になってたりするかもしれませんね。

安徳今は漫画だからダメというんじゃなくて、漫画でも感性が養われたり、知識が身に付いたりすることが認知されてますから。日本の漫画はクールジャパンとか言われてますしね。ちょっと主観が入るかもしれませんけど、ワンシーンだけでいろんな背景が見えてくる、想像させるっていう緻密さは、日本の漫画家さんが得意としている気がします。

古田僕も策略を練るような内容の漫画を読んで、2段階くらい頭が良くなりましたもん。

安徳(笑)。

古田僕思うんですけど、紙の本を読むと落ち着くのはどうしてですかね。パソコンとかスマホとか光る画面で読んでたら、目が覚めるじゃないですか。でも、本だと3分くらいで落ちるんですよ。

安徳私は紙だからかなぁって思っちゃうんですよね。紙の原料って木じゃないですか。パルプというか。やっぱり人って木に接すると癒やされるからじゃないかなと。

古田なるほど、そうですよねぇ。コロナ禍でまだまだおうち時間が続くと思うんですけど、気軽に頼れるスタッフさんにおすすめの本とか教えてもらって、地域密着の文化を発信できる拠点になるといいですよね。

安徳人と人との繋がりを通して、出会いであったり、別れであったり、人生の分岐点に寄り添える、応援できる書店でありたいと思ってます。

オトナのおすすめスポット

あおぞら乗馬クラブ
あおぞら乗馬クラブ

あおぞら乗馬クラブ

電話 080-3964-8322
住所 三養基郡みやき町東尾3312-1
営業時間 7:00~11:00 15:00~20:00
※7~9月の場合
定休日 火曜※祝日の場合は翌日
駐車場

BOOKSあんとく みずま店

BOOKSあんとく みずま店
BOOKSあんとく みずま店
電話 0942-64-5656
住所 久留米市三潴町早津崎892
営業時間 9:00~24:00
※現在、新型コロナの影響により22:00迄
定休日
駐車場