人生の先輩にお話を聞きに行きます! オトナ空間

平城商事株式会社 代表取締役 平城 賢三 日本の農業を変える。

日本の農業を変える。

平城 賢三 × 古田 紀久郎

フルトリエ 中村果樹園 にて

平城商事株式会社 代表取締役
平城 賢三 Kenzo Hiraki
1969年久留米市生まれ。1968年に父が創業した[平城商事株式会社]を2006年に引き継ぐ。農業機器等の卸売業を営むほか、農業商材を中心にネット販売を展開。さらに現在、農業用ドローンの販売と普及に取り組む。
クリエイティブディレクター
古田 紀久郎 Kikuo Furuta
1975年久留米市生まれ。生まれ育った愛すべき久留米で、クリエイティブディレクターとして数多くの広告物に関わる。最近、小型軽量ドローン「Mavic Mini」を購入。子どもたちと共に自宅で意気揚々と飛ばし、見事に墜落させた。

時代の先を見つめて
追及して止まない進化

約1万年以上前に起源を発すると言われる農業。その手法は各地域の気候風土に合わせて、人々のたゆまぬ努力と創意工夫の中で大きな進化を遂げてきた。しかし、それは今もまだ発展の途上にあるようだ。
[平城商事株式会社]の代表取締役である平城 賢三氏は、この久留米で日本の農業を応援しようと挑戦し続けている一人。大阪で農業機器を扱うメーカーに勤めて知識や技術を習得し、その後、父が経営する企業のトップを継承した。
トラクターやコンバインなどの普及に伴い、部品や小型機械の販売で成長した企業だったが、平城氏が戻ってきた頃には、業績は伸び悩んでいたという。そんなとき、同氏がおもむろに始めたのがネット販売だ。
「まだブロードバンドの回線が遅いときです。僕は服や靴が好きだったんで、ヤフオクでよく古着を売っていて。それで、会社の商材を試しに一度出してみたら、売れたんですよ」
正式に販売をスタートしたのは2000年。インターネットの黎明期である。事業は順調に拡大し、全国の農家から求められる企業へとさらなる成長を遂げた今、彼が新たに取り組むのが、これまでにない可能性に満ちた農業用ドローンの普及だ。
その柔軟な思考で常に新たなアイデアを見出しながら、平城氏が見つめる日本の未来の農業とは――。

農業用ドローンの普及を

農業用ドローン「FarmX」を九州一円で販売

古田いつからドローンを?

平城今年で4年目です。これからの農業の中で必ず必要とされる商品になるだろうと。これまでは人力で消毒をしてたんですよ。すごく大変な作業なんですね。ドローンでやると、広い範囲を一度に散布できるようになるんで、10倍以上効率が良くなるんですよ。

古田空中から撒くんですね。

平城ヘリコプターで農薬を散布する方法もあるんですけど、あれって機体で1千万円超えちゃうんで。でも、我々のドローンなら100万円くらい。すごくリーズナブルなんです。

古田その農業用ドローンを使って、こないだ久留米市民球場を除菌されたってお話を聞いたんですが。

平城あれはコロナで夏の甲子園の大会が中止になったりしたときですね。なんか協力できないかなと思って。球場に亜塩素酸水という除菌剤を撒いたんですよ。観客席とかロッカールームとかに。

古田人がいちいち手作業で消毒してたら、それこそ丸1日とか2日とか、かかるようなことですよね。

平城そうですね。あれはどれくらいで終わったかな、朝から始めて昼前には終わったんで、2時間くらい。結構大量に除菌剤を撒くんで、コストはかかったんですけど。

古田地域貢献のために無償で。

平城はい、私たちの一つのチャレンジでもあったんで。難しいんですよ、観客席とか高低差があるから。

古田そうそう、難しいですよね。僕もドローンの操作をしたことあるんですけど、風に流されて、車にぶち当たりそうになりました。

平城将来的にはドローンは免許制になると思います。まだ正式には決まってないんですけど。まあ、そういうこともあって、農家さんが操作するためにお手伝いできるようなことをしようと思いまして。

古田それでドローンスクールを思いつかれたんですね。

平城はい。操作が難しいのはもちろん、墜落するから保険が必要だったり、あと、申請しないと飛ばせないんですね。当然メンテナンスも必要。だから、スクール開校の要望も多く、じゃあやるかと決意しました。まあ農業で使うドローンもそうなんですけど、一つのコミュニケーションの道具だったり、趣味だったり、ドローンってこれから先、汎用性が広がっていくと思うんで。撮影のために使いたいという方も大歓迎です。

古田ドローンを飛ばしたい人、すべてが対象ってことですね。

平城はい、そうですね。久留米で11月1日オープン予定です。

AI技術と農業の融合

「ドローンは今後もっと日常で使われるようになるはず」と平城氏

古田そうやって間口を広げて、農業用ドローンも広がっていくといいですね。今、農家さんが担い手不足になっている状態で、ドローンを使えば負担が減らせるから、今後の農業のためにも必要ですよね。

平城ですねぇ。今実験中なんですけど、種まきをドローンでやるってこともしてるんですよ。これは農政局の方もすごく注目されていて。うまくいけば、田植機がいらなくなるし、苗を育てなくてよくなるし。

古田は~いいですねぇ! なんかそれって、次世代の農業革命みたいなイメージですよね。

平城そうそう! 自分がこの業界に入ってきたときってもう目新しいものは何も出なかったんですよ。でも、5、6年前からIoT農業とか、AIを使った農業とか、ドローンを使った農薬散布とか出てきて。AIを使った技術と農業が今一つになってきてるんです。

古田必要なことですよね。やっぱりどうしても農業って大変とかきついっていうイメージが定着してるから。でも、農業って国を支える大事なものやけんですね。

平城自分はほんとに日本の農業の品質ってどこの国にも負けてないって思ってるんですよ。もちろん、ヨーロッパに行ったら、オーガニック農業とかやってるんですけど、単価がすごく高くなるんで。すごく手間暇がかかるんですよ。じゃあそこを、AIを使って変えていく。今から農業は間違いなく変革していくんです。

古田そのために、まずはドローンの良さを知ってもらいたいということですね。いいですねぇ。僕もスクールに行こうかな(笑)。

オトナのおすすめスポット

フルトリエ 中村果樹園
オトナのおすすめスポット

フルトリエ 中村果樹園

電話番号 0942-50-0191
住所 久留米市藤山町714
定休日 水曜
駐車場

平城商事株式会社
(ヒラキドローンスクール)

平城商事株式会社(ヒラキドローンスクール)
平城商事株式会社(ヒラキドローンスクール)
電話番号 0942-21-6388
住所 久留米市上津1-10-35
駐車場