なんなく競輪学校を卒業とおっしゃってますが、本来とても厳しいところなのでは？

児玉バレーボールでメンタルがかなり鍛えられていたと思います。競輪学校で怒られても、怒られてる感じがしなくて。バレーボールに比べたら全然平気でしたね。だから、辞めようと思ったこともないです。

最多連勝記録をお持ちですよね。どうしてそんなに強いんですか？

児玉やっぱり環境がいい。教えてくれる人もそうだし、自転車を整備してくれる人もそうだし、自分の能力だけじゃなくて、周りに恵まれてるなって思います。自転車ってサドルが1ミリ高かったり低いだけで、全然変わってくるんですよ。力の入り方が変わるから、ほかの人はいろんなところで迷ってしまうんですよね。自分の場合は師匠に「これに乗れ」って、与えられたものをこなすんで、そういう迷いもないし。ほんとに恵まれてるなって思いますね。

信頼できる人がいて、自分の力を発揮できてるんですね。

児玉そうですね、男性の体の作りと女性の体の作りは違っていて、男子は自分の最大限の力以上を出すことができるらしいんですね。でも女子は無意識にきついと思ったら守りに入ってしまうんですよ、体を守るために。でも私はバレーボールがすごく厳しかったから、男子と一緒で一本に集中できるというか、出し切れるんで、そこは強みですかね。

バレーボールで本当に鍛えられたんですね。精神力も集中力も。

児玉バレーをやってて良かったなって思いますね。戻りたくないけど（笑）。あと、レースを振り返って反省する人もいるけど、私は悪いレースは忘れたいからまったく見ません。覚えてもいないです。自分がかっこ良かった、気持ち良かったっていうレースしか見ないですね。

あえて振り返らないことで、いいイメージを保ってるんでしょうか。

児玉はい、そうですね。競輪選手になって改めて実感したのが、言霊ってあるなって。やっぱり自信がないような発言をしたり、勝てるかなとか思ったら、やっぱり勝てないし。勝てないって心の底で思ってても、「いや、大丈夫」って口に出したら本当に大丈夫なんです。だから、思ってなくてもどんどんそういう言葉を出していこうって思いましたね。